世界が注目するエクソソーム

エクソソームとは細胞が出すカプセル状の物質のことです。

 

その表面は細胞膜由来の脂質、たんぱく質を含み、
内部には、マイクロRNA、メッセンジャーRNA、
DNAやたんぱく質など細胞内の物質を含んでいます。

 

エクソソームの大きさはわずか1万分の1ミリしかなく、
体中のあらゆる細胞から放出されています。

 

血液中に含まれるエクソソームの数から計算すると
私たちの体の中にはエクソソームが100兆個以上
流れていると考えられています。

 

現在、エクソソームの働きを解明する研究が世界中で行われ、
病気の治療や様々な分野で応用研究も進められています。

 

エクソソームで癌の転移を防ぐ!?

エクソソームで癌の転移を抑え込むという、
全く新しい治療戦略が研究されています。

 

転移に関するマウスの実験で驚きの結果が出ています。

 

抗体を加えていないマウスのがん細胞は肺に広く転移したものの、
抗体を加えたマウスはほとんど転移がみられませんでした。

 

がん細胞の数を分析すると、転移を90%も
抑えられることがわかりました。

 

このことから、がん細胞がだすエクソソームだけがもつ
特徴的な抗原を探し出せば、それぞれのがんの転移を
おさえられるのでは、という期待が高まっています。

 

エクソソームで美肌を作る

エクソソームは私たちの約40~60兆個にも及ぶ細胞の
健康をささえるための重要な役割を果たしています。

 

例えば受精です。

 

実は卵子は幕の表面にエクソソームを分泌しています。

 

本来エクソソームは膜の老化を防ぐための役割があるのですが、
これが精子が卵子の中へ入っていくときのカギのような働きをしています。

 

実験では卵子の中にエクソソームがない卵子の場合、
精子は膜へ入る事が出来ず、授精することができません。

 

将来不妊治療などへの応用が期待されています。

 

さらに、肌の老化と関連性も解明されており、
肌の細胞同士が線維芽細胞と共にエクソソームの情報伝達を
行っていることも明らかになっています。

 

肌を構成するケラチノサイト細胞は紫外線を浴びると、
エクソソームを分泌します。

 

すると、それをもうひとつの細胞メラノサイトが受け取り、
今度はメラニンという物質を分泌します。

 

このメラニンが紫外線から肌を守っているのですが、
その反面シミやそばかすの原因にもなっています。

 

そこでこのメカニズムをもとにしたスキンケアの開発がすすんでいます。

 

エクソソームは美肌の若々しさの源である、
細胞の健康をささえるための重要な鍵をにぎっています。

 

それゆえに近い将来、おおきな脚光を
浴びることが期待されている凄い物質なのです。

 

究極のDDS機能を持つエクソソーム

細胞から分泌される粒子系30~150ミリ程度のエクソソームは、
血液中を循環し、これを取り込んだ際細胞に、
元細胞の情報「脂質やタンパク櫛津、拡散などの抗生物質」を送達することで、

細胞間物資郵送を担っている内因性のDDS機能を有しています。

 

これらの特徴を有数るエクソソームを利用することで安全かつ効率的な
ドラッグデリバリーシステムの研究が進められています。

 

その実現にはエクソソームの産生、調整法、エクソソームへの薬物の搭載法、
エクソソームの体内動態制御法など、様々な技術開発をした統合した
総合的な研究が進んでいます。

 

さまざまな解析技術が進芯化すればするほど人類の歴史を
かえるほどの発見があり、エクソソームはその画期的な物質ともいえるのです。

 


 

生命維持の要 エクソソーム